今回は肩腱板損傷になってしまったときの対処法について書いていきます。
肩腱板損傷は、肩のインナーマッスルである腱板の損傷をさします。
投球などの動作の繰り返しや、加齢によって生じると言われています。
断裂部分が大きいと、手術が必要になることもあるケガなんです。
今回はそんな腱板損傷について解説していきたいと思います!
肩腱板損傷とは?
肩のインナーマッスルである肩回旋筋腱板の損傷をさします。
腱板は、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋 の4つの筋肉で構成されています(図1)。
これらの筋肉の上腕骨への付着部(大結節・小結節)付近で断裂が起きることを腱板損傷と呼びます。
断裂の大きさには個人差がありますので、
例えば、「棘上筋の部分断裂」や「棘上筋と棘下筋の完全断裂」などのように腱板損傷の中でも様々な損傷の種類があります。
図1:肩回旋筋腱板の4つの筋と腱板損傷の損傷部位
損傷すると様々な不具合が生じてしまいます...
肩腱板損傷が起こりやすいシーン
スポーツでは、投球動作などの繰り返し肩を使用する場合や、ウエイトトレーニングなどの高負荷の運動で腱板断裂が起こることがあります。
スポーツ以外では、60代の一般の男性に多く、加齢や肩の使いすぎが原因であると言われています[1]。
また、徐々に痛みを自覚する場合(慢性的な障害)と、明らかな受傷起点がある場合(急性的な外傷)があります。
肩腱板損傷のよくある症状
肩の痛みが特徴的です。
スポーツでは、前述したように投球動作やウエイトトレーニングなど肩に負荷がかかるときに痛みが誘発されます。
日常生活では、物を持つとき、手を上げる時など肩に力が入ることで痛みがでます。
炎症が強いと、肩関節周囲炎と同じように、夜間痛が出ることがあります。
気になる場合は病院で診察を受けましょう。
病院で行う検査
医師による診察と、MRI検査(図2)やエコー検査によって腱板損傷の有無を確認します。
また、レントゲン検査で肩の関節の位置関係や骨の変形、腱板の石灰化の有無を確認する場合も多いです。
基本的には、問診(痛みが出た状況の確認など)、触診(痛みのある場所のチェック)、スペシャルテスト(棘上筋テスト、棘下筋テスト、肩甲下筋テスト、ドロップアームサインなど)を行います。
図2:MRI画像
肩腱板損傷と診断されたら
基本的には保存療法でリハビリを行ないます。
一方で、腱板の断裂が広範囲である場合や、肩が全く上がらない場合などは手術療法を行うこともあります。
治療法の選択はとても重要ですので、専門の医師の診察を受けることをオススメします。
また、前述したように、腱板は肩を動かす上でとても重要な筋肉です。
そのため、状況にあったリハビリを行うことがとても大切になります。
肩腱板損傷のリハビリテーション
基本的にはこの保存療法でリハビリを行い、症状の改善を目指します!
期間は目安ですので、自分に合った進め方をしましょう!
✅ 患部の炎症を抑える
★リハビリ後期
3週間以内が目安で力を入れても痛くなくなるので、そうなったら次のステップに進みましょう!
・痛みのない範囲で肩のストレッチ!(←硬くなった肩のストレッチ)
・肩の腱板筋の筋トレ!(←チューブなどで筋肉を鍛える)
フォームがものすごく大切ですので、注意してエクササイズを行いましょう!
・スポーツ活動を徐々に再開!(←フォームに注意)
まとめ
ここまで、肩腱板損傷の方針やリハビリテーションについて書いてきました。
肩腱板損傷はしっかりリハビリのプランニングをしないとその後に悪影響を及ぼす可能性のあるケガですので、基本をしっかりおさえながらリハビリをしていきましょう!
「もっとこれが知りたい!」「こんな記事を書いて欲しい!」「ケガのことを相談したい!」
などご要望をお受けしています!
〈お問い合わせ〉からお気軽にご連絡ください!