今回はタナ障害について書いていきます!
膝のお皿の内側がコリコリ引っかかり痛みが出てくるケガです。
痛みが強く長引く場合は、手術療法が適応される場合もあります。
そんなタナ障害について解説していきたいと思います!
目次
タナ障害とは?
お皿の骨の内側に位置している「滑膜ヒダ」のことをタナと呼びます。
このタナは50%の確率で日本人の膝に存在しており、通常は問題を起こさないのですが、炎症を起こして痛みが出てしまった状態がタナ障害と呼ばれています。
タナ障害になりやすいシーン
タナ障害は、膝に荷重負荷が強くかかる、ジャンプ、ストップ動作、方向転換動作やダッシュなどを繰り返すことによって生じる可能性があります。
また、引っかかるという特性上、自転車などで症状が出る場合もあります。
タナ障害になりやすい人の特徴
ここからは、タナ障害になりやすい人の特徴を、「直接的な原因」と「間接的な原因」に分類して説明していきます!
直接的な原因
- そもそもタナがある (日本人の約50%)
- 太もも外の筋肉(外側広筋、腸脛靱帯)が硬い
- お皿(膝蓋骨)の位置が悪い
- 前もも内の筋肉(内側広筋)が弱い
間接的な原因
- 姿勢が悪くて後方重心
- お尻の筋肉がうまく使えていない
また、お尻の筋肉が弱いと重心が安定せず、太もも外の筋肉に負担がかかってしまいます。
タナ障害のよくある症状
タナ障害の人は以下のような症状が出ます。
- お皿の骨(膝蓋骨)の内側を押すと痛い(圧痛)
- 階段昇降が痛い
- スクワットが痛い
- 膝の曲げ伸ばしをするとコリコリ音がする
初めのうちは圧痛のみの場合もありますが、必ず病院でチェックしてもらいましょう!
病院で行う検査
基本的には診察のみでも診断可能ですが、症状が強い場合にはMRI検査を行います。
問診(怪我した状況の確認など)、触診(痛みのある場所のチェック)、スペシャルテスト(rotation valgus test、holding test[1](図2)、mediopatellar plica test[2]、荷重時痛やクリック音の有無)などを確認します。
タナ障害のリハビリテーション
タナ障害のリハビリテーションは、「お皿の位置の修正」と「正しい位置をキープする筋力・動作」が大切です!
しっかりとリハビリをすれば、ほとんどの場合、保存療法で復帰可能です。
まず、痛みが強い場合は「アイシング」を行いましょう。
10分を1セットとして、数セットくりかえすと良いと思います。
自宅でできるタナ障害のためのストレッチ
- 太もも外側のストレッチ
→直接的な原因の太もも外側をストレッチします。痛みがある場合はストレッチはせず、ボールでほぐしましょう! - 股関節外側のストレッチ
→直接的な原因の腸脛靱帯の起始部(大腿筋膜張筋)をストレッチします。 - お尻のストレッチ
→間接的な原因の、姿勢の悪さや重心を改善するために行います - 胸郭のストレッチ
→間接的な原因の、姿勢の悪さや重心を改善するために行います
自宅でできるタナ障害のためのエクササイズ
- 内側広筋の筋トレ
→お皿の安定性を改善します - 殿筋の筋トレ
→股関節の安定性を改善します - 姿勢を正す筋トレ
→間接的な原因の、姿勢の悪さや重心を改善するために行います - 片足スクワット
→片足で荷重しても、姿勢を安定させられるように意識します
まとめ
タナ障害はリハビリが非常に重要なケガです。
「お皿の位置の修正」と「筋力up・正しい動作」でスポーツ復帰を目指しましょう!
病院の先生と相談しながら再発しないように復帰を目指していきましょうね。
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