今回は外脛骨障害(Accessory Navicular)の対処法について書いていきます。
外脛骨障害は、足の内側部の突出と痛みが主症状のケガです。
成長期のスポーツ選手に多く、扁平足との関連も高いと言われています[1]。
今回はそんな外脛骨障害についてポイントを解説していきたいと思います!
外脛骨障害とは?
外脛骨とは、足の内側の舟状骨の近くにできる過剰な骨(過剰骨)のことをさします(図1)。
この外脛骨は普通の人にも存在すると言われており、外脛骨を有している人に痛み(or不具合)が出ることによって外脛骨障害 or 有痛性外脛骨と呼ばれます。
また、この外脛骨は後脛骨筋腱の中に存在しています(図2)。
後脛骨筋はアーチを支える役割があるため、外脛骨障害は扁平足の人に起こりやすいケガと言われているんです。
外脛骨はさら以下のに3つのタイプに分類されています[3]。
- タイプⅠ:小さい丸形。舟状骨と付着していない。
- タイプⅡ:大きな三角形。舟状骨と線維性or軟骨性に連続している。
- タイプⅢ:舟状骨に完全に骨癒合している。
なんとなく、オシャレですよね。
外脛骨障害を起こしやすいシーン
おおよそ10歳〜14歳の成長期のスポーツ選手に多く発症します。
走る、跳ぶ、切り返し動作をするなど、活動量の多い選手に起こりやすいと言われています。
外脛骨障害のよくある症状
・足関節背屈のストレッチが痛い
・歩く/走ると痛い
メインは外脛骨の炎症ですので、外脛骨を押した痛みや腫れ、歩いた時・走った時の痛みが特徴的です。
病院で行う検査
診察で痛みの部位を確認し、レントゲン検査で外脛骨の有無・タイプの確認を行います(図4)。
また、炎症を起こしている部位の詳細や炎症の程度を確認するために、エコー検査(場合によってはMRI検査)を行うこともあります。
外脛骨の形を正確に把握したい場合は、CT検査を行うこともあります。
一般的には、問診(痛みの出る状況の確認など)、触診(痛みのある場所のチェック)、スペシャルテスト(後脛骨筋の収縮時痛、荷重時痛のチェック)などを行います。
有痛性外脛骨と診断されたら
基本的には保存療法でリハビリを行い、問題なく復帰できる場合が多いです。
一方で、保存療法でも痛みが引かない場合には、手術療法が行われることもあります。
手術療法では基本的に外脛骨の摘出術が行われることが多いようです。
ここから保存療法のリハビリについて説明していきますね。
具体的なリハビリメニューを知りたい方は↓の記事も参考にしてみてください。
外脛骨障害のリハビリテーション
リハビリのポイントは、「炎症のコントロール」、「足首周りの動きの改善」、「足首・周囲の固定力up」の3点です!
この3点を行って、足のアーチを良い位置に戻し、良い位置で固定するイメージでリハビリを行っていきます。
※リハビリの期間は目安ですので、自分に合った進め方をしましょう!
・圧痛が悪化していないこと!
・足の指の筋トレ!(←座ってタオルギャザー、ショートフットエクササイズなど)
・体幹とお尻の筋肉を鍛える!(←体幹と殿筋の筋トレ)
・その他の体重をかけた筋トレをする!(←スクワット、片脚スクワット、ランジなど)
・体幹とお尻の筋肉を鍛える!(←体幹と殿筋の筋トレ)
・ジョギングを開始する!
・少しずつ直線のランニングスピードをアップする!
・リアクション、対人動作の練習とする!(←リアクションドリル、対人練習など)
再発しないように復帰後のチェックも行いましょう!
まとめ
ここまで、外脛骨障害の方針やリハビリテーションについて書いてきました。
外脛骨障害は成長期の足やアーチを支える力がまだ弱い選手に多いです。
基本をしっかりおさえながらリハビリをしていきましょう!
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