膝蓋下脂肪体炎とリハビリテーション

今回は膝蓋下脂肪体炎(infrapatellar fat pad(Hoffa's) syndrome)について書いていきます!

スポーツで膝を過伸展(伸ばしきる)してしまった時、膝蓋靭帯炎の炎症が脂肪体まで波及してしまった時などに困るケガです。

そんな膝蓋下脂肪体炎について解説していきたいと思います!

 

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膝蓋下脂肪体炎とは

膝蓋下脂肪体炎は、お皿(膝蓋骨)の下側にある脂肪体が炎症をおこすことで起こります。

炎症が慢性化しやすく、(痛みが強い場合は)夜寝ている時にも痛むことがあります。

 

膝蓋下脂肪体炎

膝蓋下脂肪体炎になりやすいシーン

急性的な損傷(外傷)と慢性的な損傷(障害)の2パターンがあります。

急性外傷では、膝を過伸展(伸ばしきった)したときに膝蓋下脂肪体が損傷します。

慢性障害では、ジャンパー膝の選手の膝蓋靭帯の炎症が波及することで発生することがあります。

膝蓋下脂肪体が炎症を起こすと、膝を「伸ばしきった時」やジャンパー膝のように「ジャンプ・ストップ動作・方向転換動作」で痛みを感じることがあります。

膝蓋下脂肪体炎のよくある症状

膝蓋下脂肪体炎の選手は以下のような症状が出ます。

  • お皿の下の脂肪体を押すと痛い
  • 膝を伸ばしきると痛い
  • 寝ている時何もしたくても脂肪体部が痛い
  • ジャンパー膝と似た痛み:膝蓋靭帯も一緒に炎症を起こしている場合)
    チェックポイント!

    膝を伸ばしている時に押した痛みが強い」、「膝を曲げていると痛くない」場合は膝蓋下脂肪体炎の可能性大です。

    あきと
    寝ている時の痛みは、炎症が強いことを意味しています。
    もやもや血管の可能性もありますので、病院で診てもらいましょう。

    必ず病院でチェックしてもらいましょう!

    病院で行う検査

    病院で膝蓋下脂肪体炎と診断するためにはエコー検査MRI(磁気共鳴画像)検査が必要ですが、あまり大きなケガではないため、画像検査をせずに診断される場合も多々あります。

    診察では、問診(怪我した状況の確認など)、触診(膝伸展時と屈曲時の圧痛)、膝過伸展時痛、荷重時痛などを確認します。

    症状が強すぎる場合に、エコーやMRIを撮影し炎症や損傷の程度を確認します。

    膝蓋下脂肪体炎のリハビリテーション

    急性的な痛み慢性的な痛みで少し対処が違うので、それぞれについて解説してきます!

     

    急性的な痛み

    炎症期(受傷後3日〜1週間ほど)
    RICE処置
    ・太ももの筋のストレッチ
    ・ふくらはぎの筋のストレッチ

    あおい
    やっぱり炎症を抑えるのが第一ですね!

    あきと
    太ももふくらはぎの筋肉が硬いと脂肪体が挟まりやすいから痛みが続きやすいです!
    3日〜3週間
    内側広筋を鍛える!(←大切です)
    ・痛みに応じて徐々に運動再開

    あきと
    相当な重症でなければ、2〜3週間で復帰をめざすイメージです!

    慢性的な痛み

    慢性的な痛みに対するリハビリでは、基本的にジャンパー膝と同じように進めて行きます。

    脂肪体炎で特徴的なこととしては、脂肪体へのアプローチです。

    脂肪体へのアプローチ
    <炎症期>
    ・アイシング
    ・電気治療など
    <炎症が治まったら>
    ・脂肪体をつまんでストレッチ
    ・脂肪体を押してもやもや血管を指圧する

    炎症が強い場合はアイシングと電気、炎症が治まったら積極的に動かしていくイメージです!

    その他はジャンパー膝のセルフエクササイズをご参照下さい!

    まとめ

    膝蓋下脂肪体炎は急性的にも慢性的にも起こるケガです。

    急性的な痛みはそれほど困らずに治っていきますが、慢性的な炎症がある場合はしっかりとしたリハビリテーションが必要になります。

    リハビリの基本を抑えて再発しないようにしっかりと治していきましょう!

     

    あきと
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