【実践編!】母趾種子骨障害のリハビリテーション

今回は、母趾種子骨障害のリハビリテーションについて具体的に解説していきたいと思います!

リハビリのポイントは、「第一中足骨の背屈可動性アーチ機能の改善」、「足首・足部の固定力up」、「片脚荷重時の体幹・股関節の安定性獲得」です。

それぞれについて図をつけて具体的に説明していきます!

大まかなリハビリの流れについては↓の記事を参考にしてください。

 

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第一中足骨背屈可動性・アーチ機能の改善

母趾種子骨には、歩くとき、走るときなどに地面を蹴る力が大きく加わります。

そのため、大きな力が加わったときに、衝撃を逃がせるだけの他の関節の可動性が必要です!

あきと

いちばん重要なのは、第一中足骨の可動性ですね!

アーチの内側ほぐし

  1. 足の内側の筋肉の部分を圧迫します
    黄色い範囲です!
  2. 足の親指をゆっくり曲げ伸ばしします
  3. 5〜10分行います

アーチ リハビリ 舟状骨疲労骨折 足首の痛み

※痛みの出る部分には当てないように注意しましょう!

 

足の裏のほぐし

  1. 足の裏外側をボールなどで圧迫します
    赤い範囲です!
  2. 足の指をグーパーと10回ほど動かします
  3. 5〜10分行います

※痛みの出る部分には当てないように注意しましょう!

※下の図のように、青竹踏みでもOKです!

あきと

アーチは3Dでテントのような形になっています。
内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチすべてのアーチを底から支えているのは立方骨(赤い部分)なので、立方骨を持ち上げるように足の裏をほぐしていきます!

 

外くるぶし後方(長母趾屈筋)のほぐし

  1. 外くるぶしの後方(アキレス腱との間)を圧迫します
    黄色いです!
  2. 足首を10回ほど動かします
  3. 外くるぶしに沿って少し上の範囲もほぐします
  4. 5〜10分行います

あきと

この部分が硬くなると、つま先が外向きになって蹴り出すことが多くなり、結果としてアーチが安定しなくなってしまいます。

 

足首・足部の固定力p

アーチの安定(ショートフットエクササイズ)

  1. イスに座って地面に足をまっすぐつけます
  2. 足の指はリラックスしましょう
  3. 図の黄色の踵と母趾球を近づけるようにがんばります
  4. 結果的にアーチ(足の甲)が持ち上がります
  5. 5秒キープ ✕ 10回 ✕ 2〜3セット行いましょう

※うまくできると足の裏の筋肉を使っている感覚が出てきます

ショートフットエクササイズ short foot exercise

あきと

アーチの安定のためには欠かせないエクササイズです!

 

足首の安定性(座位カーフレイズ)

  1. 太もも、スネ、足の第2趾のラインを真っ直ぐにして座ります
    ※絶対につま先が外に向かないようにしましょう
  2. 足の趾はリラックスして、母趾球(親指の付け根)に体重をかけます
  3. 踵を最大限上げます
  4. ゆっくり3秒キープ×10×3セット行います

あきと

痛みが出ない範囲の荷重負荷で練習しましょう!

 

足首の安定性(立位カーフレイズ)

痛みがでなくなってきたら落ち着いてから始めましょう!

  1. 肩幅、つま先まっすぐ前、膝を伸ばして立ちます
  2. 頭のてっぺんが天井から糸でつるされているイメージです
  3. お腹を凹ませします
  4. 足の趾はリラックスして、母趾球(親指の付け根)に体重をかけます
  5. 踵を最大限上げます
  6. ゆっくり3秒キープ×10×3セット行います

 

片脚荷重時の体幹・股関節の安定性獲得

片脚立位時の安定性について

母趾種子骨障害は母趾球部分に加わる衝撃を逃がすことができずに、種子骨に負担が集中することで起こります。

そして、母趾種子骨の衝撃を逃がすには第一中足骨の可動性がとても重要です。

しかし、片脚立位時に荷重が安定せずに外側へ流れてしまうことで、外側縦アーチが潰れる→内側縦アーチが上がる(第一中足骨が底屈位になる)→第一中足骨の可動性が低下するという減少が起きてしまいます(図1)

 

母趾種子骨障害 ハイアーチ 第一中足骨 可動性
図1:外側荷重と第一中足骨背屈可動性低下の関連を示したイメージ図。

 

あきと

体幹の安定性は足のアーチ構造や可動性にも影響を与えてしまいます。

 

そのため、母趾種子骨障害のリハビリでは、体幹の安定性獲得が必要不可欠です!

ここから筋トレの説明をしていきますね。

 

ドローイン(腹圧) Level 1

  1. 仰向けで寝て膝を90°曲げます
  2. ゆっくり息を吐きます
  3. 息を吐くのと同時にお腹をへこまします
  4. 一緒にお尻の穴をしめます
  5. 息を吐ききったらリラックスして息を吸い、1〜4を繰り返します
  6. ゆっくり20回行います

ドローイン

※ここではとにかく「腹直筋<<腹横筋・腹斜筋」を意識しましょう!
 今まで腹筋を頑張ってきた腹直筋自慢の選手ほど腹横筋・腹斜筋の収縮が入らないことがありますので根気よく続けましょう
 コツをつかんだらすぐにできるようになると思います!

 

体幹を安定させながら臀筋を使う:バードドッグ

  1. よつばいの姿勢からスタートします
  2. 肩の真下に手、股関節の真下に膝がくるようにします
  3. 息を吐きながらお腹を凹ませ、お腹は凹ませた状態でキープします
    その後、呼吸は普通にしてOKです
  4. 手と膝で地面を「押し続けます」
  5. 対角線にあるの手と足を上げます
  6. 上げた手と足は前後から引っ張られているように伸ばします
  7. ゆっくり3秒キープ✕10✕2〜3セット
    ※ついている足のつま先を浮かすとより安定するのが難しくなります

バードドッグ

 

シンプルな体幹の筋トレ:プランク(膝つき)

  1. 肘、膝、つま先で体を支えます
  2. 背骨はまっすぐにして、骨盤が下がらないようにしましょう
  3. 息を吐きながらお腹を凹ませ、お腹は凹ませた状態でキープします
    その後、呼吸は普通にしてOKです
  4. 手と膝で地面を「押し続けます」
  5. 10秒キープ✕10回✕1〜3セット行いましょう

プランク
※腰が反らない(骨盤が下がらない)ように注意して行いましょう!

 

股関節の筋トレ : クラムシェル ★インナーマッスル

  1. 横向きで寝て膝を90°曲げます
  2. 背骨はまっすぐにし、その背骨のラインに踵が来るようにします
  3. ドローインします
  4. 骨盤・背骨は固定したまま
  5. 膝を最大限開きます
  6. ゆっくり3秒キープ×10×3セット行います


※膝を開くことだけ意識すると、骨盤ごと開いてしまうことも多いです。
 おへそが上を向かないように、真横に向けたままで行いましょう!

まとめ

今回は、母趾種子骨障害の具体的なリハビリメニューを説明させていただきました。

母趾種子骨障害は痛みが持続しやすいケガですので、母趾球への負担を分散できる身体にしていきましょう!

あきと
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